- 現在の墓石に使われる石材は花崗岩(通称、御影石)を中心とした硬石類が主流となっています。
これは石材の加工技術の発達によるもので、石材の加工機械による切削、加工、研磨などが発達する以前では、
安山岩を中心とした手による加工が可能な順硬石類が中心でした。
墓石用の石材の特徴と必要条件は以下のようになります。
- 石目模様が安定したもの
- 黒ダマ、白庇、山庇、
- 埋蔵量が豊富であること
- 硬度の高いもの
- 気孔が少なく、吸水性が低いもの
- お墓は何十年、何百年と子孫に受け継がれていくものですから、硬度が高く風化作用に強い、ということが絶対条件です。
これらの条件を満たしているのが、花崗岩、閃緑岩、斑糲岩(はんれいがん)、安山岩などです。
ヨーロッパでは大理石がよく使われていますが、日本ではあまり使われません。大理石のような水成岩は風化作用に弱いので、ヨーロッパと違い多雨多湿で四季の変化に富んでいる日本の気候風土には向かないのです。
主に墓石として使われるのは御影石です。 関東以北では、黒御影が多く使われ、関西以西では、青御影、白御影が多く使われています。これはかつての石の産地と関連しており東日本では黒御影が多く産出され、西日本では青御影、白御影が多く産出されたことによります。
現在日本で墓石として使われている石材の半分以上は輸入で、まかなわれています。