「哲学」「心理学」「意識」「知覚」「感覚」「概念」「抽象」「主観」「客観」などなど…。
これらはすべて、西周が作った学術用語の訳語である。今ではすっかり日用語として定着している言葉ばかりだ。
彼が近代日本の思想界に与えた影響の大きさがうかがえる。
西周は、代々津和野藩典医を務める家の長男として、父時義、母カネの間に生まれた。
たいへんな勉強家で、四歳の時から祖父に儒学を教え込まれ、素晴らしい素質を示したが、家業の外科医の勉強に専念する。
その後、藩主から医学をやめて儒学を修行するようにいわれるが、ペリー来航の時に江戸に出た西周は、洋学に興味を持ち、
彼の才能を認めた幕府はオランダ留学を命じる。ライデン大学でフィセリングに学び、帰国してからその講義録を『万国公法』として刊行した。
名著『百学連環』では、はじめに挙げた多くの学術用語の訳語を創造している。のちに貴族院議員となる。
墓は先駆者としては地味だが気品がある。
戒名 |
周光院殿一雄貫道大居士 |
玉垣 |
40cm |
職業 |
明治時代の啓蒙的官僚学者 |
境石 |
40cm |
没年齢 |
69歳 |
竿石 |
約80cm |
所在地 |
東京都港区・青山霊園 |
石質 |
花崗岩(白) |
墓の方位 |
南 |
墓のスタイル |
- |
正面入り口の方位 |
南 |
台座 |
3段・高さ81cm |
|
1987年現在の資料に基づいております。