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[3] 枕経と納棺


枕経とは
枕経とは、その昔菩提寺の僧侶が、故人の成仏を願い、その枕元で終夜お経をあげたことに由来しています。
現在では、納棺前に行う故人への初めての読経を指すようになりました。読経が始まると喪主や遺族は僧侶の後ろに座り、故人の冥福を祈ります。
この時点での喪主および遺族の服装は喪服でなく地味な平服でかまいません。女性はアクセサリーなどは外しておきます。
通夜が始まる前には黒い礼服に着替えなければいけません。
最近では枕経を省くことも多くなっています。

遺族親族着席
喪主や遺族は僧侶の後ろに座り、故人の冥福を祈ります。

枕経の開始
菩提寺の僧侶に故人の成仏を願うお経をあげてもらいます。

戒名
枕経が済んだら、僧侶に戒名をつけてもらいます。これを白木の位牌に書いてもらいます。
菩提寺に死去の連絡と通夜葬儀のお願いをしたときに、戒名のお願いを併せてしておきます。通夜当日、僧侶がそれを持参してくれます。
戒名とは、仏の弟子になった証しとして死んでからつける仏名です。宗派によってその呼び名は違い、天台宗、真言宗、浄土宗、曹洞宗、臨済宗では「戒名」、日蓮宗では「法号」、浄土真宗では「法名」といいます。
戒名には御布施の金額や檀家としての貢献度などによって格付けがあります。格付けは宗派によって少々違いますがおおむね次のようになっています。
戒名説明
○○院殿□□□大居士(清大姉)最上位の名称
○○院□□□居士(大姉)院殿に次ぐ名称
□□□信士(信女)標準的な位の名称
□□□童子(童女)子供につける名称
□□□孩子(孩女)2〜3歳の幼児につける名称。
当歳の乳児の場合は、嬰子(嬰女)

故人の納棺
枕経が終わる頃、ころあいを見て喪主、遺族らの手で遺体を棺の中に納めます。これが「納棺」です。故人の供養のために身内の人も手を添えて納めます。

死装束や生花の納入
遺体を棺の中に納めたら、棺の中に経文を書いた棺書を入れます。棺書は宗派によって書き方が異なっています。なかには行わないところもあります。この時棺の中に故人の愛用品などをいれます。
ただし、火葬しても燃えにくい金属性や陶器製のものは入れてはいけません。

棺の安置
棺の上に金襴の布を掛け、祭壇の前方か内側に安置します。棺にふたはしますが、釘打ちはせず、遺族や弔問客との最期の対面ができるようにします。
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