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社葬

[1] 社葬の基本


社葬とは
会社の創業者、社長、会長や多大な功績があった人が亡くなったとき、または社員が会社の業務のために殉職したときなど、会社が主催して執り行う葬儀が社葬です。
社葬は会社の業務として行われますので、社葬の決定は緊急取締役会議で行い、葬儀委員長や社葬の経費予算なども決定します。これらの議事は税法上必要となりますので、公式な議事録として記録保存します。
その他の重役が亡くなった場合、緊急取締役会などで決定されます。
また、会社によっては、「社葬の取り扱い基準」を設けているところもあります。
社葬は、葬儀・告別式に関する費用や式の進行などを会社が取り仕切ります。
葬儀の印象が、会社のイメージにつながってきますので、葬儀社との綿密な打合せや、進行に関しての万全の配慮が必要となります。
社葬の費用
社葬の費用の中で、会社が負担する割合はケースによって異なります。
例えば、社長・会長が亡くなった場合、副社長・専務・常務が亡くなった場合、取締役が亡くなった場合などでは、会社が負担する費用の割合が異なる事が多いようです。
社葬にかかった費用を経費として計上するためには、取締役会議での社葬に関する議事録と領収書が必要です。
全ての出費に対して領収書を取っておかなければいけません。
ただし、社葬への会社の支払いが一般的に見て過大であると税務署が判断した場合、たとえ領収書があっても故人への退職金または賞与の一部とみなされ、遺族への税負担がかかる場合もあります。支出に関してはそういう場合を考慮した配慮が必要です。
葬儀委員長と葬儀委員
社葬は会社が行う葬儀ですので、組織としての体制を社内で整えなければいけません。
まず葬儀委員長を決定します。
葬儀委員長に選出されるのは、通常故人が会長であれば社長、社長であれば会長か専務というように会社を代表する役職にある人となります。葬儀委員長は、社内に葬儀委員会を組織します。葬儀委員には通常役員全員があたります。
葬儀委員会は、社葬の実務を担当しません。実質的に社葬の企画・実務を執り行うためには、葬儀委員会直属の葬儀実行委員会という別組織が必要です。
葬儀実行委員長には常務クラスが、副委員長には、総務部長、人事部長、秘書室長などの職にある人があたることが多いようです。葬儀実行委員長は、各部署から実行委員を任命し、葬儀係、進行係、会計係などの分担を決め、各々の責任者を決定します。
人選が決定すると、実行委員長は喪家と具体的な打合せに入ります。
葬儀実行委員会の役割 社葬
葬儀実行委員会の役割は、1.遺族、葬儀委員会との意向を受けての葬儀社との打合せ・進行、2.各係の実務の遂行です。各係の業務は次のようになります。
  • 進行係...葬儀委員会、葬儀社との打合せ、社葬のスケジュール、各係の具体的な業務の指示、スケジュール管理
  • 調達係...喪章や飲食物等を調達
  • 式場係...式場のセッティング
  • 受付係...通夜・社葬の受付
  • 会計係...社葬の経費見積、予算の作成、経費管理、香典の記録
  • 受付・接待係...通夜・葬儀での受付と接待
  • 車両係...駐車場の確保、当日の弔問客の車の誘導
  • 文書係...社葬に関する文書全般の作成、死亡広告、会葬案内等の作成
  • 記録係...葬儀の撮影、記録
社葬の準備の流れ
  1. 遺族との打合せ
  2. 葬儀形態の決定
  3. 葬儀社の決定
  4. 葬儀の日程と式場選び
  5. 死亡通知状の作成発送・死亡広告の掲載
  6. 弔辞の依頼

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