[6] 葬場祭
- ■葬場祭とは
- 神式での葬儀にあたるのが葬場祭です。
神道では死をけがれとみるので、神社での葬場祭は行われず、自宅または斎場で行います。
祭場の周囲に斎竹(忌み竹)を立て、注連縄(しめ縄)を張り,壁代あるいは鯨幕を張ったら、祭壇全面中央に旗門を設け、その両側に真榊を立てます。祭壇中央に棺を安置し、棺の前には遺影を置き、灯明や榊や供物を飾ります。棺の後方には故人の姓名を書いた銘旗を立てます。
祭壇に向かって右側に、喪主、遺族が座り、左側に世話役代表、世話役が座ります。
受付か玄関の前に水を入れた桶とひしゃく、懐紙を設置します。会葬者は祭場に入場するとき、手水の儀を行います。最近では、省略されることも多くなっています。 - ■葬場祭の式次第の例
- □1.手水の儀
- □2.参列者着席
- 席次にしたがって喪主・遺族をはじめ参列者全員が着席します。
- □3.斎主入場
- 斎主が入場したら全員が一礼して迎えます。楽員がいるときは先に入場して、斎主を待ちます。このあと、喪主・遺族・近親者が入場する場合もあります。
- □4.開会の辞
- 進行役が「ただいまより故○○殿の葬場祭を執り行います」と挨拶をします。
- □5.修祓の儀(しゅうばつのぎ)
- 斎主が祭場、参列者、供物などを祓い清める儀式です。これを修祓と言います。お祓いを受けるとき、椅子席なら参列者は全員起立し、頭を下げてこれを受けます。
- □6.献饌(けんせん)・奉幣の儀
- 副斎主が神饌と幣はく(供物)を供え、楽員が雅楽を奉じます。省略されることもあります。
- □7.祝詞(のりと)奏上
- 斎主が祭壇前で祝詞を奏上します。祝詞には故人の略歴や人柄などを盛り込み、故人が守護神として遺族を守るように祈ります。奏上中は列席者は全員低頭してこれを拝聴します。
- □8.誄詞(るいし・しのびことば)奏上
- 副斎主が故人の人徳を偲び故人の足跡を述べ、誄詞を奏上します。
- □9.斎主拝礼
- 斎主が拝礼し、一同がこれに従って拝礼します。
- □10.弔辞拝受
- □11.弔電紹介
- 進行役が弔電を読み上げます。
- □12.玉串奉奠(たまぐしほうてん)
- 仏式の焼香にあたるものです。斎主が最初に玉串をささげ、これに続いて喪主、遺族、親戚というように席次に従って玉串をささげます。玉串を奉じてから祭壇に向かって拝礼を行いますが、拍手は二礼二拍手一礼の「しのび手」で行います。
- □13.撤饌(てつせん)・撤幣の儀
- 副斎主が祭壇に供した神饌と幣はくを下げます。
- □14.斎主退出
- 斎主、副斎主が斎場を退出します。参列者は一礼します。
- □15.遺族代表挨拶
- 喪主または遺族代表が参列者に挨拶をします。出棺のときにも挨拶をするので、この場での挨拶は省略されることもあります。
- □16.閉会の辞
- 進行役が、「とどこおりなく故○○殿の葬場祭が終了いたしました」と挨拶します。告別式が控えている場合は、「これより告別式にうつります」と告げます。
- □17.告別式開会の辞
- 告別式が控えている場合は、進行役が、「これより告別式にうつります」と告げます。
- □18.一般会葬者の玉串奉奠
- □19.告別式閉会の辞